仕事でご縁があって、いろんな自治体サイトを調査する機会がありました。普段は自分の住んでる町のサイトくらいしか開かないので、知らない町の自治体ホームページをのんびり眺める時間って、思った以上に面白く、発見がありました。
いろんな自治体サイトを見て思ったこと
正直、自治体サイトって「役場の案内板みたいなもの」だと思い込んでいました。でも実際に見てみると、観光雑誌みたいに楽しそうな雰囲気が伝わってくる自治体ホームページもあって、ちょっと驚きました。
人口が減って、役場の職員さんも少なくなっている時代。それでも町って、誰かに見つけてもらわないといけないですよね。しかも、その「誰か」も変わってきているなと思うんです。
住んでる人はもちろん、旅行で来てくれる人、ふるさと納税で応援してくれる人、遠くから特産品を買ってくれる人、移住を考えている人など関わり方がどんどん多様になってるんですよね。
だから自治体サイト運営も、ただの「案内板」を超えて、いろんな役割を担えるのかもしれません。
印象に残った2つの自治体サイト
今回見た中で、特に印象に残った2つの自治体ホームページがあります。どちらも「え、自治体サイト運営ってこんなこともできるんだ」と思わせてくれました。
海士町(島根県)
https://www.town.ama.shimane.jp
noteでいろんな発信をしてることで有名な海士町。サイトを開くと「なんか面白そう!」という雰囲気が伝わってきます。住民向けの情報もありつつ、町で日々起こっていることが読み物になっていて、更新もマメ。画像も素材写真じゃなくて実際の町の様子や人の写真を多用していて、リアルな雰囲気が伝わってきます。
コンテンツが多く公開されているから「いつも何か起きてる楽しそうな町だな」という感じがするんですよね。自治体サイトのトップページというより、ウェブマガジンのトップページのようなワクワク感があります。
専用のアプリまであって、その人に合わせた情報を届けてくれる仕組みもあり、またユーザが海士町に対して、こういった情報を届けてほしいと要望できる機能もありました。

昭和村(福島県)
https://www.vill.showa.fukushima.jp
住民の人たちのインタビュー写真がドーンと前面に。他では見たことないユニークな作りです。「まちの人」が主役になってるのが新鮮でした。
インタビュー記事も、さらっと読んでも雰囲気が伝わるような構成になっていて、見出しやインタビュー相手ごとに色分けされたデザインで読みやすく工夫されています。知らない人なのに、記事によって急に親近感を持てたりするのが面白い。
住民向けの行政情報がちょっと少ないかもとは思いましたが、ここまで「人にフォーカスする」のはすごいなと感じました。

感じたこと
これらの自治体サイトを見てて思ったのは、自治体サイトってもっといろんな表情があって良いのかということ。
ただそこに住むだけではなく、関係人口、二拠点移住、副業など自治体との関わり方も広がってきている。だからこそ、もっといろんな打ち出し方があっても良いのかも。
行政情報をきちんと伝えるのは大前提として、それに加えて「ちょっと行ってみたいな」「関わってみたいな」って思ってもらえるような雰囲気を作ることも、これからは大事になってきそうです。