「同じ名前のお茶がこんなに違うの」と驚いたのは、新潟県・糸魚川市と富山県・朝日町の両方のバタバタ茶を飲んで知ったこと。どちらの場所も自然豊かで日本海に面した美しい町。隣町同士ということもあり、きっと似たようなお茶なのだろうと思っていました。ところが実際に飲んでみると、味もルーツも違っていました。
富山・朝日町のバタバタ茶
最初に出会ったのは、富山県・朝日町のバタバタ茶。茶の木の一種であるヤブキタ種と富春(ふうしゅん)の茶の葉を発酵して作られたお茶で、プーアル茶のような味。室町時代から飲まれており、歴史あるお茶です。
富山の朝日町であれば、バタバタ茶伝承館(冬季休館あり)、旧川上家で飲む体験をすることができます。東京都内だと富山県のアンテナショップ「日本橋とやま館」で茶の葉を購入することができました。

新潟県・糸魚川のバタバタ茶
糸魚川には何度も訪れているのですが、バタバタ茶を飲む機会がなく、今まで飲んだことがありませんでした。糸魚川駅前の「糸魚川観光物産センター」でバタバタ茶を購入し、いつもお世話になっているゆとり館で試してみました。
お茶の袋を開封してびっくり。お茶だけではなく、大豆、カワラケツメイ、乾燥させたお茶の花、麦茶など、お茶以外のものも入っている。富山・朝日町のバタバタ茶と同じだと思い込んでいたので、あれれーと。しかも、塩を入れて泡立てると書いてある。飲んでみると、香ばしい麦茶のような、いい意味でクセのある味。こちらは、江戸時代から飲まれているそうです。
糸魚川にある谷村美術館でバタバタ茶をいただくことも可能です。

糸魚川と朝日町のバタバタ茶
どちらも茶せんでお茶をバタバタと立てて飲むのは一緒。でも、お茶の中身は別物でした。同じ『バタバタ茶』という名前でも、こんなに違うとは驚きでした。糸魚川のバタバタ茶の体験はできなかったので、今度行った際には試してみようと思いますー
日本海沿いを旅する機会があれば、ぜひ糸魚川と朝日町のバタバタ茶を試してみてください。
左が富山県・朝日町のバタバタ茶。右が新潟・糸魚川のバタバタ茶です
